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牛肉の冷凍・保存及び、解凍方法

牛肉が安い時に多く購入したいけど冷凍保存して解凍すると品質が気になるので買い控えたりしていませんか??牛肉は鶏肉や豚肉に比べれば長期保存に適しています。かたまりなら5日ほど、スライスでしたら3日程度、ひき肉なら2日程度、冷蔵庫で鮮度を保つことが可能です。しかし冷蔵庫や特別保温室での無駄な長期保存ではせっかくの牛肉の味も損なわれてしまいます。
こちらの記事では、「なぜ味が損なわれてしまうのか」や「牛肉の冷凍や保存、解凍方法」などをご紹介していきます。

ご興味のある方は是非ご覧になり調理の参考にしていただければ幸いです。

ドリップとは?

トレーに入った肉

肉や魚を冷蔵庫などで長時間に亘り置いたことはありませんか?赤い液体が牛肉
より滲み出ていた経験はありませんか?

これは「ドリップ」という現象で一見赤い血のようにも見えますが、この正体は「組織液」というものです。

牛肉などを長期に亘り保存している間に牛肉中の組織が破壊され、水分とともに筋肉中のたんぱく質であるミオグロビンが流れ出してしまうのです。
ミオグロビンは赤い色素が含まれているので、ドリップが赤い血のように見えてしまうのです。

ドリップが出ると牛肉の状態はどうなるのか?

ドリップの主な成分はたんぱく質で、うまみ成分なども含まれています。
牛肉からドリップが出てしまうとこれらの成分が流出してしまうため、食品中の栄養や食感が低下してしまうのです。
また、ドリップは水分が多く微生物が繁殖しやすい環境であり、牛肉の品質低下を引き起こしてしまいます。
牛肉の栄養や鮮度を保つ上で、ドリップの流出は極力さけたいものです。
冷凍した牛肉を解凍した際にもドリップが出てしまい、牛肉が水っぽくなってしまったり、風味が落ちてしまったり、といった経験をお持ちの方も多いことでしょう。
解凍した牛肉からドリップが出てしまう要因として「冷凍方法」「解凍方法」に問題があることがわかります。

牛肉を冷凍するメリット

エプロン姿の女性

長期保存が可能になる

第一のメリットは、長期間の保存が可能になることです。
牛肉は冷蔵では2~3日ほど、特別保温室でも3~4日程度しか保存することができません。そして、日数を経る度に鮮度は損なわれていきます。
しかし、冷凍保存でしたら、鮮度を失わずにキープしたまま長期間の保存が可能になります。
よく冷凍保存のデメリットとして、解凍した際の食感の悪さがあげられますが、これは食材に含まれる水分が固体化(氷になる)時に、周囲の細胞を傷つけてしまうために起きるのです。
生の状態で冷凍保存すると、こうした現象が起きることがしばしばあります。ですが、後ほどご紹介する「下味をつけて冷凍する方法」、あるいは「炒めてから冷凍する方法」をお試しいただくと、食感を悪くすることなく美味しく提供することができます。

調理時間の短縮に繋がる

第二のメリットは、調理時間の短縮です。
あらかじめ下処理をし解凍すれば、調理にかける時間を短くすることが可能です。
例えば、あらかじめ下味をつけておけば、後は焼いたり炒めたりするだけの状態です。追加で味付けをする手間もないため、すぐに一品提供できます。炒めて冷凍しておけば、電子レンジで温めるだけで良いので、やはり時間を短縮できることでしょう。

牛肉の冷凍保存方法

冷凍された肉

【冷凍の前に】
「買ってきたばかりの牛肉の内側が茶色に変色していた」という経験は皆さまおありでしょうか。

鮮度の良い牛肉は本来褐色に近い色をしています。私たちのよく知る鮮やかな赤色が茶色に変色してしまうのは、牛肉に空気(酸素)が触れて酸化してしまうのです。
買ってきたばかりの牛肉の内側が褐色なのは、空気(酸素)に触れていないためであり、牛肉の内側が茶色なのは傷んでいるわけではないのです。

小分けにして冷凍する場合

1・水分があればキッチンペーパーなどできれいに水気を拭き取る
2・使いやすい分量毎にラップで包む
3・フリーザーパックなどの保存袋に入れて冷凍する
㊟1 小間切れであればかたまりで、薄切りであれば1枚ずつラップで包むという方法を取る。
㊟2 手の雑菌が侵入するのを防ぐため、生肉は素手で触らないようにする。

下味をつけて冷凍する場合

1・フリーザーパックに牛肉と調味料を入れて冷凍する
㊟1 牛肉の酸化を防ぐためできるだけ空気を抜く。
㊟2 できるだけ薄く平らにすると早く冷凍できる。

炒めて冷凍する場合

1・フライパンで牛肉を炒め、必要に応じて味付けをする
2・冷めるのを待ってラップで包む
3・フリーザーパックに入れて冷凍する
㊟1 味付けは、料理に合わせて塩コショウ、醤油やみりんを加える。

ひき肉を冷凍する場合

直接フリーザーパックに入れて冷凍することが可能です。その時に菜箸などで二分割及び、四分割の溝を入れておくととても使いやすいです(ひき肉は傷みやすいので、購入したその日のうちに冷凍処理しておきましょう)。

牛肉の冷凍方法と保存期間

牛肉の解凍方法

基本的に冷蔵庫での自然解凍が一番のおすすめです。ゆっくり時間をかけて解凍することでドリップによるたんぱく質の流出を防ぐことが可能です。
㊟1 朝に使う場合は前日の夜に、夜に使う場合はその日の朝に冷凍庫から冷蔵庫へ移動させておきましょう。
ただし、冷蔵庫解凍は時間がかかりますので、もし急いでいる場合は氷水解凍も適しています。ボウルなどに氷水を張り、フリーザーパックごとつけておきましょう。
フリーザーパックは浮力で浮いてしまうので、水を入れたペットボトルなどを重石に一緒につけておくと良いでしょう。
水は空気よりも熱伝導率が高いため、冷蔵庫よりも早く解凍することができます。また、流水解凍よりも水を節約することができます。
電子レンジでの解凍は、加熱のし過ぎや解凍ムラが起きやすいため、おすすめはできませんが、時間のない場合は大きな時短となるでしょう。

牛肉の保存期間

・生で冷凍した場合は2~3週間ほど
・炒めるなどの加熱して冷凍した場合、3~4週間ほどが目安になります。
なお、一度解凍した牛肉の再解凍は食材の細胞に傷がつき、食感や風味などが大きく損なわれるのでおすすめでききません。

まとめ

これらの情報はお役に立ちましたか?これからは安い時に大量に牛肉を購入して家計のお役に立ててください!

国産和牛は、柔らかく脂がサラサラとして食べやすい、大喜屋のお肉がオススメです。