和婚というと神前式が一般的かもしれませんが、日本には仏前式という挙式もあります。
日本の人口の約半分が仏教徒の日本ですが、仏前式を行うカップルは全体の約0.5%しかいないらしいです。
自分が檀家になっている寺社、または自分の家に僧侶を呼んで結婚式を執り行うのが主流でしたが、最近では自分の好みのロケーションや雰囲気によって檀家でなくても結婚式を挙げられる場所もあるようです。
簡単に言うと神前式は神社、仏前式はお寺で行う結婚式ですね。
場所が違うだけではなく、神前式と仏前式には色んな違いがあります。
それぞれの違いを比べながら、仏前式の魅力・京都の仏前式スポットも紹介していきたいと思います!
神前式と仏前式の違い
◎一番の違いは挙式に対する考え方。
神前式は「二人が結ばれたことを神様に報告、ご加護を願う」のに対し、
仏前式は「二人が結ばれたことを仏様やご先祖様に感謝し、来世までの結びつきを誓う」という考え方。仏前式の考え方も素敵ですね!
◎招待客の注意。
ご先祖様への報告ということで、神前式とは違い仏前式の参列者は親、親族のみが原則です。友人は披露宴の方に招待しましょう。まずは身内でですね!
◎挙式の内容も違ってきます。
神前式の内容は、
- 参進の儀(花嫁行列)
- 修祓の儀
- 斎主一拝
- 祝詞奏上
- 三献の儀
- 誓詞奏上
- 玉串奉奠
- 親族盃の儀
- 斎主一拝
- 斎主挨拶
- 退場
仏前式の内容は、
- 入堂
- 敬白文朗読
- 念珠授与
- 司婚の辞、誓詞朗読
- 新郎新婦の焼香
- 警杯の儀、親族杯の儀
- 法話
◎費用や日取り。
費用には大きな違いはありませんが(場所やプランによって違う)、日取りを決めやすいのは仏前式でしょう!
時間の制約も気にせずできる場が多いかもしれません!
ただ、挙式プランがないお寺では、別途料金(衣装やカメラマンなど)がかかる場合があるのでそこは注意が必要です。
◎衣装や持ち物。
衣装に対する主なルールはありませんが、靴が履けない事や、肌の露出が多くない物、殺生を禁ずる仏教なのでファーなどは身に着けない方が良いでしょう。
そして、仏前式には焼香があるため、参列者は数珠を持参するなど、まだまだ馴染みが少ない仏前式に戸惑うことも多いと思いますが、国宝級の建造物で挙げる結婚式は大変思い出深いものになるでしょう!
京都で行える仏前式スポット
清水寺
◎所在地
〒605-0862 京都市東山区清水1丁目294
◎TEL
075-551-1234
◎アクセス
京都駅から市バス206系統・100系統で「五条坂」下車(徒歩約10分)、
京都バス18系統で「五条」下車(徒歩約10分)。
◎歴史
京都だけでなく日本を代表する寺院、清水寺は、宝亀9年(778年)に延鎮上人が開山した北法相宗の本山であり、境内には国宝・重要文化財を含む15の伽藍が立ち並び、平成6年(1994年)にはユネスコ世界文化財「古都京都の文化財」の1つに登録されています。
◎挙式情報
一般公開されていない本堂で、ご本尊・十一面千手観音に見守られながら永遠の契りを結び、有名な「清水の舞台」からの四季折々の風景をバックに思い出の写真も撮れます。
最大対応人数(参列者)は40名になります。
1年を通してわずか数回しか実現しない清水寺での仏前式は特別感の宝庫で、新郎新婦だけでなく家族・親族・参列者の皆さんにとって一生の記念になるでしょう。
西本願寺
◎所在地
〒600-8501 京都市下京区堀川通花屋町下ル
◎TEL
075-371-5181
◎アクセス
京都駅から市バス9系統・28系統・75系統で「西本願寺前」で下車。
◎歴史
世界文化遺産の西本願寺は通称で、正式には「龍谷山 本願寺」真宗大谷派の本山は「東本願寺」と称されています。1591年建立で、特別名勝のお庭などを有するお寺です。
◎挙式情報
挙式日は応相談で年中可能ではなく、挙式時間も11時・12時半の2回になります。
浄土真宗の本山ですが、他の宗教・宗派の方でも可能。挙式は「安穏殿」で執り行われ、雅楽演奏が響く厳粛な雰囲気の中、観光客の皆様からも祝福され、とても思い出深いものになるでしょう。
知恩院
◎所在地
〒605-8686 京都市東山区林下町400
◎TEL
075-531-2111
◎アクセス
京都駅から市バス206系統で「知恩院前」で下車(徒歩約5分)。
◎歴史
浄土宗総本山の寺院。浄土宗の宗祖・法然が後半生を過ごし、没したゆかりの地に建てられた寺院で、現在のような大規模な伽藍が建立されたのは、江戸時代以降になります。
◎挙式情報
知恩院の僧侶による一組一組へのサポートのもと、京都伝統工芸の技を極めた調度品を使用し、伝統的で格式ある挙式となります。
「佛本行集経」の説かれている故事の基づき、「行華(あんげ)」の儀式を中心に浄土宗のご本尊、阿弥陀如来のみ前で、共に「明るく・正しく・仲よく」生活することをお誓いし、新しい家庭を築く勝縁となることでしょう。
こちらも、開式時間は午前の部10時~と午後の部14時~の2回となります。
まとめ
今はまだ、「仏教=お葬式」というイメージは強いのかもしれません。
そのせいで仏前挙式に招待されても戸惑いや不慣れな部分もあるかもしれません。
ですが、仏前挙式はこれからどんどん注目される結婚式スタイルです!
国宝級の歴史ある建物・庭園で、四季折々の美しい景色を堪能しながら、来世までの結びつき誓う素晴らしい式となります!
それにメジャーになる前だからこそ、日取りも決めやすく、他のカップルと被らない特別感を味わうこともできるでしょう!